ヴァニラ色を中心としたフェミニンなテイストの「 vanilla confusion(ヴァニラコンフュージョン)」というブランドが以前ありましたが覚えている方はいらっしゃいますか?管理人は大好きなブランドでしたが気が付いた時にはなくなっていました。そこでブランドが廃止になった経緯を調べ、業績が振るわなくなった原因についても考えてみました!
わたくし、ざきこはvanilla confusion(ヴァニラコンフュージョン)のふわふわした感じが大好きでした!
vanilla confusion(ヴァニラコンフュージョン)とは
vanilla confusion(ヴァニラコンフュージョン)はオンワード樫山が2003-04年秋冬シーズンにOL層をターゲットとしてスタートしたオリジナルブランドです。
ブランドコンセプトは「上品な女らしさ」と「シンプル&ベーシック」。
vanilla confusion(ヴァニラコンフュージョン)はブランド名の通り、ヴァニラを連想させるようなミルクベージュや淡いピンクの色味などのフェミニンなテイストの服が多く、ショッパーもヴァニラ色でロゴもとても可愛かったのです。
私も大好きなブランドでしたが、2007年前後は出産や育児のため、お店からは足が遠のいておりました。
その後、、おそらく2008年あたりだったと思いますが久しぶりにお店に行くと全くテイストが違う黒やグレーのような服が並んでいて、おや?と不思議に思いました。パッと見たところ欲しい物が全くなさそうでしたし、ベビ連れだったのですぐに立ち去りました。
その後、2011年くらいに「 vanilla confusion(ヴァニラコンフュージョン)」があった場所に行くとお店が忽然と消えていました。
当時も「いったい何があったんだー!」と大ショックだったのですが、またまた子育てに追われ、すっかり存在を忘れていました。ですが、最近、ヴァニラなんとかいうブランドあったような
、、、と思い出した次第です。
独特な世界観のある素敵なブランドだったのに、、なぜ廃止・撤退?と今更ながら疑問が湧いたのでブランドスタートからクローズに至るまでを調べてみました!
vanilla confusion(ヴァニラコンフュージョン)スタートから廃止・撤退まで
◆ オンワード樫山が2003-04年秋冬シーズンにスタートしました。
OL層をターゲットとしてブランド名のヴァニラを連想させるようなふんわりとした色合いのフェミニンなアイテムを展開していました。
◆2007年〜2008年秋冬シーズンより、エゴイスト、マウジー、カリアングのカリスマ店員として一時代を築き、数々のブランド立ち上げに関わった森本容子氏をアドバイザーに迎え、路線をフェミニンからクールへ180度変更。
◆2009年春夏シーズンに森本容子氏との契約が終了し、路線をフェミニン路線に戻す。
◆2009年 ブランド終了
なぜ廃止になったのか??
もちろん、ブランドが廃止に至ったのは業績が悪かったからに他ならないのですが、それに至る経緯を勝手に推察してみました。
ブランドスタートからの路線であったヴァニラやピンクの色味のフェミニンばかりのラインナップだと固定ファンはつくけれど、市場規模は小さかったのではないでしょうか。そのため黒やパープル、カーキなどのモノトーンを多く使い、トレンドを重視してもう少し大きな新市場を狙ったけど、失敗してしまった。
黒やパープル、カーキならオンワードではuntitled、ICBなどがあるので新たな顧客も獲得できなかった上に、ヴァニラ色のフェミニン路線が好きである既存の顧客も失ってしまったというところでしょうか…
一度設備投資してしまうと方向転換できないメーカー、製造業と違ってアパレルはデザインや生地を変えれば同じ生産ラインで制作が可能。そのため参入障壁が低いと言われています。
結局のところ、一番の敗因は既存の顧客を切り捨て、ブランド名がヴァニラなのに黒やパープルを使ったことでしょうか。今までのヴァニラの色合いを踏襲せず、ブランドを希薄化してしまった。それに尽きます。
ヴァニラコンフュージョンの個性である色は守り、トレンドをおさえたデザインに転換して勝負するのが良かったのでは?などと思ってしまいました。
ブランドの生き残りをかけるのであれば、
有名デザイナーを起用して、ヴァニラコンフュージョンより格上のブランド、、例えば「プレミアムヴァニラ」といったような高級路線を作り、ブランドロイヤリティを高めるなどといったいわゆるアップセル方式を取り入れるとか、、、
それが予算的に困難であったならヴァニラは潔く廃止・撤退して、別のブランドにしたほうが良かったのでは?と思ってしまいます。黒い服でヴァニラっておかしいですよね、、、
①同じブランドを使って違う製品を出すのか?
②新規ブランドで違う製品を出すのか?
これはそのブランドを活かせるかどうかで決まると思いますが、アパレルの場合、②の新規ブランドで違う製品を出すほうが圧倒的に成功する確率が上がると思います。
逆にヤマハのようなメーカーはブランドを活かせるので①が向いていると思います。ピアノの他にギターやヴァイオリンを販売していますがヤマハならという安心感がありますよね。
メーカー、製造業の場合は工業意匠と特許で20年くらいは維持できますが、洋服は工業製品ではないため意匠も特許もないから、常にトレンドを追わなければならずアパレルは難しいだろうなと思います、、、
とにかく「vanilla confusion(ヴァニラコンフュージョン)」は廃止になったのがとても残念なブランドでした。